プロの翻訳者に依頼する利点は、原文の意図や専門用語について相談しながら、訳文を確定できることです。ただし、対応できる分野や作業範囲は依頼先によって異なります。翻訳者に任せる箇所と自社で判断する内容を、あらかじめ決めておきます。

依頼先の専門分野と確認方法を確かめる
技術資料、契約に関わる文章、広告コピーでは、必要な知識が異なります。依頼先には、対象言語と分野の実績、担当者の体制、校正の方法を確認します。サンプルを依頼する場合は、自社で実際に扱う種類の文章を使うと判断しやすくなります。
正式な製品名や仕様については、自社から資料を提供します。翻訳者が表現の候補を提案し、内容を管理する部門が採用する表記や条件を確認する形にすると、判断の役割分担が明確になります。プロに依頼しても、製品や契約の事実確認をすべて省けるわけではありません。
費用は翻訳以外の作業も含めて比べる
見積もりでは、対象の分量、言語、専門分野、納期に加え、校正、修正回数、画面での確認、更新への対応が含まれているかを確認します。短いコピーでも、調査や複数案の提案に時間がかかる場合があります。
外注すれば社内の作業がなくなるわけではありません。資料の準備、質問への回答、確認、公開作業も予定に入れておきます。急ぐ場合は、全体の納期だけでなく、優先ページを先に確認できるかを相談してください。
自動翻訳と組み合わせる範囲を決める
自動翻訳を下訳として使い、人が確認・修正する方法もあります。この場合も、確認を省く範囲をページの種類や量だけで決めないようにします。過去のニュースや短いお知らせにも、重要な料金や期限が含まれることがあります。
優先して確認する候補には、契約条件、価格、安全上の注意、開示情報、主要製品の説明、ブランドのコピーなどがあります。実際の確認範囲は、誤訳した場合の影響、内容の難しさ、公開までの時間から決めます。全体の何割を確認すれば十分という共通の比率はありません。
発注時に成果物と修正の扱いを共有する
原文、用語集、参考資料、想定読者、文体、変更してはいけない条件を共有します。納品は訳文だけなのか、サイトへの反映と表示確認まで含むのかを決めておきます。自動翻訳の修正を依頼する場合は、その旨と、求める確認水準も伝えます。
公開後に原文を変更したときの費用と納期、修正内容の保存先も確認してください。用語集に登録する修正と、その文章だけに適した修正を分け、次の更新に引き継ぎます。
全体の準備はWebサイト多言語化の進め方、内容ごとの確認は業種別の多言語化ガイドを参考にしてください。