投稿日:
2023年05月19日
更新日:
2026年08月24日

多言語Webサイト計画の立案:目標設定と予算編成

最終更新日時
2026年08月24日
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多言語化プロジェクトはSMART原則で目標を立て、翻訳コストとローカライゼーションコストを分けて見積もります。予算編成で見落としがちな項目と、進捗を評価できる目標の設定方法を解説します。
作成日時
2023年05月19日
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意思決定
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はじめに

Webサイトを多言語化することは、ビジネスをグローバル化し、さまざまな市場へのアクセスを増やすための有効な手段です。しかし、そのプロセスは単純な翻訳だけではありません。成功を確実にするためには、明確な目標の設定と適切な予算編成が必要です。この記事では、その方法について説明します。
 
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目標設定

あらゆるビジネス活動と同様に、多言語化プロジェクトも明確な目標が必要です。この目標は、ビジネスの全体的な戦略と連動するものでなければなりません。例えば、「新たな市場を開拓する」、「ブランドの認知度を上げる」、「海外の顧客からの購買を増やす」などの目標が考えられます。
目標を設定する際には、SMART原則(具体的、測定可能、達成可能、関連性、時間制限)を念頭に置くとよいでしょう。具体的な数字や期限を含む目標を設定することで、プロジェクトの進行状況を評価し、必要な調整を行うことが容易になります。

予算編成

多言語化プロジェクトの予算編成は、複雑な作業になることがあります。以下に、予算編成を考える際の主要な要素を挙げてみましょう。

1 翻訳コスト

最も明らかなコストは、Webサイトの内容を目標言語に翻訳するコストです。これは、翻訳者による手動の翻訳コストだけでなく、翻訳ソフトウェアやサービスの使用料も含みます。

2 ローカライゼーションコスト

ただし、単純な言葉の翻訳だけでは不十分です。各地域の文化、習慣、法規制を考慮したローカライゼーションも必要となります。これには、専門的な知識と経験を持つプロフェッショナルが必要となる場合があります。

3 技術コスト

多言語Webサイトの作成と維持には特定の技術的な知識とリソースが必要となります。Webサイトの設計やプログラミング、翻訳メモリシステムの設定、多言語SEOの最適化などが含まれます。これらの作業は、内部スタッフが担当することもあれば、外部の専門家に委託することもあります。

4 維持と更新のコスト

Webサイトは一度作成すれば終わりではありません。定期的なメンテナンスと更新が必要です。特に多言語Webサイトでは、各言語の新しいコンテンツの追加や既存コンテンツの更新、ユーザーフィードバックの管理、技術的な問題の修正などが必要となります。

5 隠れたコスト

多言語Webサイトの計画には、見落としがちな隠れたコストも含まれます。たとえば、プロジェクト管理の時間、翻訳の品質管理、新たな市場に対するマーケティング活動などがそれに当たります。

予算と目標のバランス

多言語化プロジェクトの成功には、目標と予算のバランスが非常に重要です。リソースは限られているため、最も重要な要素に焦点を絞り、最大のリターンを得られるように予算を割り当てることが重要です。それには、プロジェクトの初期段階での詳細な予算編成と、プロジェクトの進行に合わせたフレキシブルな調整が必要です。

内製・SaaS・制作会社で費用の出方がどう違うか

予算を組むとき、多くの企業は初期費用だけを比較します。しかし多言語サイトで効いてくるのは運用が続く限り発生し続ける費用のほうです。
手段は大きく3つあり、費用の出方がそれぞれ違います。

制作会社へ委託する

翻訳と実装をまとめて外部へ出す形です。初期に費用が集中し、成果物として多言語版のページが納品されます。
注意すべきは更新です。日本語版を1ページ直すたびに、翻訳の発注、納品、反映という工程が発生します。1回あたりの金額は小さくても、頻度が高ければ年間では初期費用を超えます。
更新の少ないコーポレートサイトには向きますが、更新の多いサイトでは運用が止まりがちです。

内製する

社内に翻訳できる人がいる場合の選択肢です。外部への支払いは発生しませんが、費用がゼロになるわけではありません。
担当者の工数が費用です。しかも属人化しやすく、その人が異動すると更新が止まります。加えて、多言語サイトの技術的な要件(URL設計、hreflang、切替UI)を自前で実装し、維持する必要があります。
実装の要件は多言語サイトのSEO実装ガイドにまとめていますが、これらを自社で作り込み、仕様変更に追随し続けるコストは軽くありません。

SaaSを使う

翻訳と配信の仕組みを外部サービスに任せる形です。月額または従量の費用が継続的に発生します。
初期費用は抑えられ、更新時の追加費用も発生しにくい構造です。日本語版を直せば翻訳側も追随します。一方で、使い続ける限り費用が発生し、サービス側の仕様に依存します。

判断の軸は更新頻度

3つの比較で最も効くのは更新頻度です。
  • 年に数回しか更新しない → 制作会社への委託が成立する
  • 月に何度も更新する → 委託は運用が破綻しやすい。SaaSか内製
  • ページ数が多い → 初回の翻訳量が費用を決めるため、単価より総量を見る
見積もりを取るときは、初期費用だけでなく3年間の総額で比べてください。更新の頻度と件数を仮置きして、3年分の運用費まで含めた数字を出すと、選択肢の差がはっきりします。

見落とされやすい費用

見積書に出てこないが実際には発生するものがあります。
  • 翻訳内容を確認する社内工数。法務や現地法人への確認を含む
  • 用語集の整備と維持
  • 画像内テキストの差し替え
  • 公開後の指摘対応
これらは金額として見えにくいため、予算に入っていないことがほとんどです。少なくとも工数として見積もっておくと、公開後に慌てずに済みます。

結論

Webサイトの多言語化は、ビジネスをグローバル市場に広げるための強力な手段です。しかし、そのプロセスは戦略的な計画と管理が必要です。明確な目標を設定し、それを達成するための適切な予算を編成することで、あなたの多言語化プロジェクトは成功への道を進むことができます。

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