Webサイトに必要な言語は、届けたい相手と提供するサービスによって異なります。英語が最初の候補になることもありますが、すべてのサイトで必須とは限りません。既存顧客の言語、営業先、予約や問い合わせの状況と、運用できる体制を踏まえて判断します。

現在のアクセスと、事業の対象を照合する
アクセス解析では、国・地域、ブラウザーの言語、閲覧ページ、問い合わせに至るまでの操作を確認します。国と使用言語は必ずしも一致せず、ブラウザーの設定も母語や希望する言語と一致するとは限りません。
離脱が多い場合は、言語の問題だけでなく、流入経路、ページの内容、操作上の不具合も調べます。離脱率が高い言語だからといって、そのまま最も需要のある市場とは判断できません。
営業やサポートには、どの言語の資料が求められているか、どこで説明に困っているかを確認します。アクセスが少なくても、商談や問い合わせで必要性が確認できる言語は候補になります。
英語を選ぶ理由を、自社の用途で確認する
複数の地域との商談や、取引先への共通資料に英語を使う場合は、英語版の会社概要や製品説明が役立ちます。一方、特定地域の生活者への案内では、現地で使われる言語が優先される場合もあります。
英語版を公開する際も、対象地域で販売できるか、料金や配送条件が合うか、問い合わせに対応できるかを確認します。広く英語で案内するページと、特定の国向けのページを分ける必要があるかもあわせて検討します。

他の言語は、顧客と地域の条件から選ぶ
中国語では、簡体字と繁体字のどちらが必要かを確認します。文字体系の違いだけでなく、対象地域の用語や提供条件が同じかも確認します。韓国語を含め、アジア向けだからと一律に同じ組み合わせを選ぶのではなく、実際の顧客や問い合わせの状況を確認してください。
ドイツ語、フランス語、スペイン語などは、営業先や利用者の言語を調べて候補にします。同じ言語が複数の地域で使われる場合でも、用語、住所、通貨、サービスの条件が共通とは限りません。
アラビア語では、右から左へ読む画面表示の確認も計画に含めます。ヒンディー語を検討する場合は、インドの利用者を一つの言語でひとまとめにせず、対象地域や用途を確かめます。ポルトガル語でも、ブラジル向けとポルトガル向けなど、実際の対象に合わせて表記や内容を確認します。
このほかの言語も、同じ考え方で選べます。話者数や経済規模は参考情報になりますが、自社の顧客数や売上にそのまま置き換えることはできません。
翻訳の品質と、更新できる体制を一緒に見積もる
候補の言語ごとに、対象ページ、確認する担当者、問い合わせの窓口、初期費用と更新費用を整理します。専門用語、画像、資料、フォームなど、本文以外の対応も含めます。
すべての言語で同じ情報を提供するページは、原文の変更に合わせて更新します。地域限定の商品や案内は、必要な言語と内容を個別に決めます。行事や広告表現も、国の印象だけで機械的に置き換えないようにします。

最初の範囲を決め、結果をもとに広げる
限られた言語とページで、翻訳、確認、公開、更新の手順を試します。製品説明から始める場合も、資料や問い合わせまで必要な部分をあわせて用意します。言語を増やす際は、その言語固有の表記や確認者も見直します。
公開後は、言語別の閲覧数、有効な問い合わせ、対応にかかる作業量を確認します。検索からの集客を目的にするなら、対象の検索語、ページの内容、言語別URLなども点検します。結果が出ない場合は、言語の需要だけでなく、集客と操作の問題を切り分けて調べます。
費用の比較は目標と予算の決め方、導入の流れはWebサイト多言語化の進め方で説明しています。